2011年6月16日木曜日

6月8日のOPEC総会に思う

OPEC総会が先日、開催された。増産容認派と増産拒否派とにわかれて、事前に様々な情報が飛び交って、原油相場はあがったりさがったり。果ては為替相場にまで影響を及ぼして、増産ならドル高とかいう騒ぎになっていた。

でも、OPECは2008年に原油価格が下落したときに減産して、価格が反転して以降、ヤミ増産をずいぶんと行ってきた。

リンクをみてもわかるように、OPECの生産余力の大半はサウジである。

すでにOPEC加盟国で十分な増産余力を有している国はサウジ一国しかない。クウェートとUEAが多少は有している。この3国にカタールを加えた4国が増産賛成にまわったようである。

増産ができない国にとっては、増産による価格下落は単純に収入源につながるだけであり、反対するのは単純に経済的合理性によるものだ。売れる量が増えないのに単価が下がれば売り上げは減るし、固定費は変わらないのだから。

サウジが増産するとはいってるけど、需要があまりない重質油を増産したところであまりインパクトはない。
そもそもサウジなどは、生産量を増やしながら統計上は生産余力が増えている。新規大油田が発見されないなか、これはすごく不思議なことでもある。本当なんだろうか?

精製設備への投資や、新規油田への投資にお金がまわるくらい価格が上がる、もしくは価格の高騰をトリガーに原油消費量が減少しない限り、需給のアンバランスは続くことになるだろう。いずれにしても価格は上がらざるを得ないということだ。

その価格がいくらかはわからないけれど、生産量や埋蔵量の伸び、需要の増加を見る限り、その価格は100ドルあたりではないのは確かである。

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