2012年1月20日金曜日

ギリシャのゆくえ

最近あまり華々しくギリシャ問題がとりあげられることがなくなってきたようであるけれど、やっぱりギリシャ問題はくすぶっている。

1.緊縮財政
ギリシャは緊縮財政や国家資産の売却を約束した。しかしこれらはまったく進捗していない。というかやる気がないように思える。だって公務員3万人削減といってたけど、現実には1000人くらいしか削減されていない。資産売却だってほとんど進んでいない。きっと本気ではやる気がないのだろう。選挙で緊縮財政が支持される可能性はほとんどないし。

2.ヘアカット

民間の国債保有者にも損失を負ってもらう必要がある。強制だとデフォルトイベントだから自発的にということ。しかし、民間だってお願いされたからはいそうですかと借金を減らしたりはできないだろう。それこそ背任だ。そこを脅したりすかしたりしてなんとか実現することを目指しているけれど、脅しで全員にいうことを聞かせることは難しいと思うのだけどどうだろうか?

それに、ヘアカットが50%を超えてきた場合、ギリシャ国内銀行の預金は毀損しないのだろうか?

3.CDS

債券保有者の一部にギリシャ国債CDSを買っているものもいる。彼らにとってはデフォルトになってCDSが発動されればお金が転がり込んでくる。そのために必要なことは交渉が決裂すればいいのだから簡単だ。ごね続ければいい。

会社を辞めれば絶対に貰える失業保険のようなものだ。ここに至ってはルール自体をねじ曲げられてしまう可能性もあるけれど。


4.ギリシャ国民
現在の状態をどのように感じているだろうか?ドイツにあれやこれやいわれることは、きっとギリシャ国民は望んでいないだろう。地理的にも歴史的にもギリシャとつながりの深い国が主導権をとれればいいのだけど、それもかなわなそうだ。



いろいろ考えてもギリシャはすでにデフォルト状態だし、あとはコントロールがどこまで効くかというだけ。もうしばらくはギリシャは要注意。

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