2012年4月21日土曜日

スペイン問題が大きくなるとややこしそう

ここ数年、ユーロ圏ではギリシャ問題がかなり大きくクローズアップされていたように思います。ユーロを離脱するとかしないとか。ただ、ギリシャはこのまま回復するとは思えないけれど、ユーロを離脱して独力でやっていけるとはとても思えません。なにせ、ユーロに統合される前からデフォルトを繰り返し、他国の支援に多くを頼ってきていたし。

ただ、以前から指摘されていたように次に問題はスペインに飛び火しつつあるようです。CDS価格が上昇したり、ドイツ国債とのスプレッドが広がったりと時折ニュースを賑わすようになってきました。

ちょうどサブプライムショックと時を同じくしてスペインも不動産バブルが吹き飛び、現在は不況まっただ中、政府も資金繰りに窮しています。

ギリシャとスペインが大きく違うのは食糧自給率が高いということや、地方独立の機運が高いことでしょうか。そんな違いもあるので、スペインがユーロ離脱するといいだしても、自分にはあまり違和感は感じられません。

ただ、ギリシャがユーロから離脱するのと、スペインが離脱するのとでは意味合いがまるで違います。スペインはEU内でも大国のひとつであって、この離脱はきっと独仏にとって許容しがたいものだと思われます。

もうひとつカタルーニャなどの地方がスペインから独立、ユーロからの離脱という事例ができあがる”可能性”もあって、それもユーロという仕組みにひび割れをもたらす可能性があるのかもしれません。

もしこのような事態が起きれば、世界中の分離独立運動は力を得るだろうし、近代以降続いてきた国家という枠組みが違ったものになっていくことでしょう。

もちろんそのような事態はユーロ圏の国々以外にも抵抗は大きいはずで、きっと混乱や綱引きが続いていくでしょうし、当面の金融危機をユーロ圏の国々は必死で抑え込みにかかるはずです。

とりあえず、まだまだしばらくはユーロ圏から目を離すことはできなさそうです。

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